夜空に花火
朝、ばたばたと両親が出ていった。

「いってきまーす♪」


いつまでも仲良くしている両親は今でも自慢だ。
弟のユズキが起きてきて一緒に朝ごはんを食べた。
ユズキは背が高くて、勉強も運動もできるから結構モテる。
去年のバレンタインは、学校で渡しそびれた女の子が何人か届けにきていたくらいだ。


ユズキは告白されても絶対にオッケーをしない。
好きな人いないのかな?



「ねえユズは好きな人いないの?」

味噌汁を飲むのを止めてユズキが答えた。

「いないよ。つーか付き合ったら俺モテなくなるし。」

ふーん。
自信家な人はいいなあ。
あ、遅刻かも。やばいやばい。

ユズキと一緒に家を出て学校に向かう。
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