夜空に花火
「おい、ミサキ早くしろよ。」

ノックもなしに部屋に入ってきたのは弟のユズキ。

「もーユズ!ノックしてってば!」

いつからかユズキは私のことを"お姉ちゃん"と呼ぶのをやめ、"ミサキ"と呼ぶようになっていた。
最初は注意していたが、何度言っても直らなかった。

「ユズキ、ミサキ行くわよ。」

お母さんが迎えにやってきて、お父さんが待っていた車に乗り込んだ。
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