悪くないかも。
「もしもし?」

「おぅ」

少し掠れた声が聞こえる。

「何か騒がしいな。外?」

「ああ、うん。飲み会」

「ふうん。まあ、いいや。邪魔するの悪いし、切るな」

「え、あ……。うん」

「じゃ」

たったそれだけで私の返事も聞かずにブチッと電話が切れてしまった。はあ、とため息を吐くと後ろからポンと肩を叩かれた。

「彼氏?」

「うん」

私の向かいの席の彼がそこにいた。

「久しぶり」

「まさか合コンで昔の同級生に会うなんてね」

「同級生で、しかも元カノにな」
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