好きになっちゃいけない!!
ぎゅうっ・・・


離れないで。空海だけは・・・あたしから離れないで・・・



どんどん思いが膨らんで、空海を抱きしめる力が増していく。



空海、空海!!!


「苦しいよ、亜衣瑠・・・」

低いトーンの声が上から降ってきた。


ビクっ・・・


肩が強ばる。

「俺・・・もう、亜衣瑠とは付き合えない。」


静かに言われる。

え・・・?やだ・・・嫌だ。離れていかないで。


どうしてなの?ねえ・・・どうしてなの?空海。

いかないで・・・


離れていく空海。一生もとに戻れない気がして、空海を追いかけて服のすそをつかむと、うつむいて・・・



「なんで・・・?あたしのこと・・・嫌いになった・・・?」


泣きそう。今にも泣きそうな声で空海に問いかけると、空海は


「オレのこと、嫌いになってくれよな。」


それだけ言って離れていく。
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