あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
『私はお金目当てでもなんでもありません。
本気でヒロちゃんを愛しています!里子とか、施設とか、やめて下さい!』

「ヒロ!どうしてその女がそこにいるんだ!

私はそんな事を言ってませんよ!」

『私も一緒に聞いてたんです』

「ヒロ!今から行くからな!」

ガチャッ


電話が切れると、ヒロは江梨とケイを急いで車に乗せてユウの待つ家へと向かった。

車の中には槇原君の歌が流れていた。

江梨がボリュームを上げるとヒロがおとした。

世界中が終わる気がした。

二度とヒロと会えない気がしていた。

私一人ならこのままヒロと死んでも構わないけど、ユウがいるしケイを殺したりなんてできない……。

少しおどかすだけのつもりで、助手席からハンドルをもち少しだけガードレールに向けた。

「何するんだ!」
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