あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
「君が頑張って俺達が別れないようにしてくれないと、いったん別れて俺がちゃんと仕事も見つけて安定してから迎えに行くしかない……」

『信じられない!
ヒロちゃんはそんな事できないよ!
私達……ヒロちゃんの親が寿命で死ぬの待って再婚するの?』

「そうだね……」

『無理だよ!前も言ったでしょう?

身内は縁を切っても先で復縁するけど、私達は一度手を離したらもう二度とめぐりあえないって!

本当に一緒にいたいなら、今手を離しちゃ駄目なのよ!』

江梨は号泣した。

後で、この日の事を人に話すと、

「【君が俺の親に失礼な態度をとったから】って、自分の方がよっぽど、江梨や江梨のお父さんとお母さんに失礼な事をしてるじゃん」

と、言っていた。

確かに後で考えたらそうかも知れなかった。

好きと言う事は、相手を良く見てしまうから、後にならないと気づかない事も多い。


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