あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
弁護士から電話があった。

「ヒロ君の親はDNA鑑定と言っていますが、誰が見てもヒロ君にそっくりです。
鑑定は必要ないでしょう。

でも、次の調停で、あなたが離婚に同意しなければ、私は婚姻無効訴訟を起こしますよ?いいんですか?それでも」

『裁判になっても構いませんが、婚姻無効訴訟って何ですか?』

「君達の結婚を元々無かった事に、白紙にする裁判ですよ。

ヒロ君はあなたに死ぬと脅されて泣く泣くサインしたのであって、その結婚は無効だとか、どんな手を使ってでも私は勝って、君達の結婚をひっくり返しますよ!」

『そんな……』

「そうなるとケイ君は正式な婚姻による子供ではなく、私生児になります!

あなたが素直に離婚したら、それはやめてあげましょう。

離婚しますか?ケイ君を私生児にしますか?

よく考えて年明けの調停にいらっしゃい。」
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