あの夏の永遠~二度と会えない君へ~

浮気相手からの電話

ヒロの浮気相手からは度々電話がかかって来ていた。

ヒロの大学卒業前ヒロがマンションから連れ帰られる時に、何度もヒロの家にも電話して良識ある教師(人妻で、子供のいる女性の旦那にちょっかい出して、伝言ダイアルに江梨の電話番号を流したりしているのに)として近づき親から呼ばれたと言う。

ヒロはヒロの姉に、

「あんたが一番悪いんよ!」

と、思いきり叩かれたと言う。

江梨が手をあげた時は部屋中逃げ回ったのに、ヒロにとって家族ってよっぽど怖い存在なのかと、それを聞いた時、江梨は思った。

浮気相手の話は耳を塞ぎたくなるような事ばかりだった。

ここで、二度程今まで登場して来た江梨の知人の言うには、やっぱり年の功か、人生経験かこう言った。

「あたりまえよ!馬鹿だね!
浮気相手と話してるんたから江梨の事悪く言うに決まってるでしょ!」

妙に説得力があった。
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