あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
本当は違った。

たった今別れますと書いた紙も何もかも破り捨てて、たとえヒロの親に刺し殺されても構わないから、社会のルールを破っても罪だと裁かれても、やっと会えた恋しいヒロに駆け寄って、抱きついて抱きしめあいたかった。

たとえそれが誰を苦しめようとも、無様でも構わないから。

そこで命が尽きて死んでも構わないから、愛するヒロの胸に飛込んで、もう一度だけでもその腕に抱かれて、胸に顔を埋めたかった。

会いたかったよ……。愛してるよ……。
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