あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
江梨はヒロと別れてから、ヒロの実家に二度だけ電話した事がある。
養育費が入っていなくて、区役所に催促するように言われた時死ぬ思いで電話したら、江梨から電話などまさかかかってくると思っていなかったヒロの母親は、幽霊から電話があったかのような声を出して電話を切った。
暫くしてかけ直したら父親を職場から呼び寄せたようで帰って来ていて、最低限の会話だけをした。
「電話しておきます」
と、だけ言ってすぐ切った。
ヒロの親は農協職員である。
郵便局とか、農協に勉めていると言うだけで、世間はいい人嘘などつかないと言うから不思議だ。
どこにだっていい人も悪い人も一杯いると言うのに。
電話しておきます……
ヒロ自身が養育費を払っているっていうことか……
ヒロは江梨から電話があったと聞いて、何を思うだろう。
江梨の胸もざわめいた。
二人をつなぐのは養育費だけ。
養育費が入っていなくて、区役所に催促するように言われた時死ぬ思いで電話したら、江梨から電話などまさかかかってくると思っていなかったヒロの母親は、幽霊から電話があったかのような声を出して電話を切った。
暫くしてかけ直したら父親を職場から呼び寄せたようで帰って来ていて、最低限の会話だけをした。
「電話しておきます」
と、だけ言ってすぐ切った。
ヒロの親は農協職員である。
郵便局とか、農協に勉めていると言うだけで、世間はいい人嘘などつかないと言うから不思議だ。
どこにだっていい人も悪い人も一杯いると言うのに。
電話しておきます……
ヒロ自身が養育費を払っているっていうことか……
ヒロは江梨から電話があったと聞いて、何を思うだろう。
江梨の胸もざわめいた。
二人をつなぐのは養育費だけ。