あの夏の永遠~二度と会えない君へ~
ドアを開けて中に入った。

見慣れない馬の時計。

電気コードにつけられたマスコットの紐。

『これどうしたの?』

「競馬に行った時に買ったんだ」

『可愛い~。欲しい。この紐はどうしたの?
こんなのつけるの嫌って言ってたじゃない。』

「便利だから」

『そのキーホルダー、可愛い。頂戴。
(キーホルダーつけるの嫌いなはずなのに、試してやれ)』

「駄目!人に貰ったものだから!」

『ふ~ん。(あやしい)』

『お風呂入ってくるね』

「うん」

バスタブにお湯をはって座ったその時、洗面台の裏に江梨のではない髪を見つけた。

ザバッ……!

江梨はその髪の毛を持ち、慌てて服を着るとユニットバスから部屋に飛び出した。
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