明日もいつも通りに、会いましょう。

「……元気だせよ?
帰りにまた唐揚げ食わせてやるから」


「っ!!!!」


うわー!
もう思い出しただけでドキドキがよみがえり恥ずかしくなる。



「ちょ……っ!」


あの唐揚げで私ってよっぽど食べることに、
貪欲だって思われたのかしらん。



あ。
でももしかしたら慰めてくれてるのかな?

とか思ってみたり。



彼から目を逸らし地面に向ける。


ふたつ、並んだ影。


中村くんの方が長い、
影になると一層彼の背の高さが強調されるようだ。



…って、
こんなこと考えてる場合じゃない。


探さなきゃ。

私は本来の目的を思い出す。



「さっきの道が違うなら…」



私は一生懸命、
頭の中に地図を描く。


んー、左の道か?


「左?違うよ、
それなら北の方向だから向こう」


中村くんの声にびっくりする。


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