明日もいつも通りに、会いましょう。
「同じですね…」
おばさんの視線に気づいた中村くんが、
なぜか感慨深そうに話しかける。
「ええ、ええ」
おばさんは嬉しそうに何度も頷きながら答える。
「私たち、
偶然見つけたです。
学校の裏門から出てしばらく行った小高い丘から見つけたんですよ?
だから、ここから近いんじゃないかって…」
「そうなの…。
ありがとう、ありがとう。
本当はずっと…。
ずっと知りたかったの…」
おばさんの瞳からうっすらと涙が滲む。
「知らない遠い場所かと…思ってたけど。
こんな近くに…。
近すぎて…気づかなかった」
やっぱり、
大好きなひとが描いたものだから。
知らないままでもいいって言っても、
その場所がどこか知りたいよね。
おばさんの嬉しそうな顔を見ると。
私も嬉しい。