明日もいつも通りに、会いましょう。
私は真っ赤になって中村くんを見る。
「あ、あのねぇ…」
「…ヒロコちゃんっ!」
声に振り向くと
おばさんが私を呼び止め手招きしていた。
「なんですか?」
私は小走りでおばさんの元に戻る。
すると彼女は意味深な笑顔を向けて言った。
「ステキなひとね。
中村くん、だっけ?
彼氏じゃないって言ってたけど、
彼もまんざらじゃないと思うわよ?」
「え?え?え?」
「だって中村くんの
ヒロコちゃんを見る眼差しがすごく優しい」
な、な、な、……。
何言ってんですか!
ひゃあああああ。
体中から熱が出そう!
お願いだから、
そう言うの、
止めてっ。
おばさんは口をパクパクさせてる私の肩を掴み、
くるっと回れ右させたかと思うと、
「また来てね!」
そう言って私の肩をぐっと押し出す。
「わ、わ、わ、」
私は押された勢いに乗って中村くんの方へと、
倒れ込みそうになる。