明日もいつも通りに、会いましょう。

「わっ…!」


私は中村くんにぶつからないよう足を踏ん張ってみたけど、

逆効果になったみたいで足がもつれる。


ヤバいっ!


「おっと…!」


中村くんの手が伸びて私を受け止めるように抱きとめる。



うわあああ。

ナニコレ!
抱かれてるしっ!

一瞬、こう着状態!


私は慌てて彼から離れる。


「ごめんっ!
ごめんなさいっ!」


「……いや…」


小さな声で答える彼。

私がこんなにもドキドキして、
熱でそうで、
呼吸困難になりそうっていうのに。


やっぱり中村くんは表情ひとつかえることなかった。



はああ。

私ってそんなに魅力ないのかな。

…ないか。


ふつー…、だもんね。

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