明日もいつも通りに、会いましょう。

私の声に気づいた後輩が憤りながら言った。


「ケーコ先輩、
見てください、これ!」


え?
なに、これ。

彼女が差し出したものは楽譜、
…だったけど。

もう譜面が読めないくらいに、
グチャグチャに落書きされて破られてる。


なに…?これ…。


「文化祭で演奏する…楽曲なんです…よ!
せっかく…部長が編曲して…やっと出来上がって今日、みんなでコピー…するはずだったのに…!」


一気に話しながらもだんだんと後輩も涙声になっていく。



「原本こんなことされたんじゃ…!
誰の嫌がらせ…なの…」


別の子が話を続ける。



「由美子…、
どういうこと…?」


私が聞いても由美子はただ首を左右に振るだけ。


なに?
どうなってんの?


どうして、
どういうことよ?


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