明日もいつも通りに、会いましょう。

後輩は私の腕を引っ張って由美子たちがいる反対側の隅に連れてきた。


そしてピアノの影に隠れて小さな声で話始めた。


「部長、
誰かから嫌がらせ受けてるみたいなんです」



「えっ!!」



「ケーコ先輩、声が大きい!」


彼女は人差し指を口に当ててシーってゼスチャーをする。



「ごめん、
……それってどういうこと?」



「ほら、前に生徒会の部長会議がないはずなのにあるからって…。
話したことあったじゃないですか?」



「うん…」



「なんとなく気になってあれから生徒会室に覗きに行ったんですよね」



後輩の表情がだんだんと硬くなる。



「でも鍵、閉まっててだれもいなくて…。
部長のくせにサボり?
とか思っちゃっていろんなトコ、
探しに行ったんです」


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