明日もいつも通りに、会いましょう。

とりあえず、
私は由美子の側まで戻る。



「…本当に部長辞めるの?」


小さく頷く由美子。


「じゃ辞めるなら今すぐは急すぎるから…、
文化祭終わるまでは続けてよ…」


どうしても辞めて欲しくなかったから。


「途中で投げ出す、
みたいなことはしないでさ」


なんとか、
あと少しでもいいから、
そう思って。


私がそう言ったあと、


「私も…」
「できることは手伝います」
「部長じゃないと…」


次々にみんなも由美子になんとか、
あと少しでもいいから、

部長を続けてほしいと懇願する。



そんなみんなの声に由美子はそっと顔を上げて、


「……ありがとう、
ありがとう、…
…ごめんなさい」


何度も繰り返した。


< 215 / 346 >

この作品をシェア

pagetop