明日もいつも通りに、会いましょう。


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「ホント、あれからのケーコの張り切りったら…。
今思い出してもおかしー」


由美子は私の顔を見て声を出して笑う。



「そんな笑うことないじゃん。
ね、それよりその店ってどこにあるの?」


クラブも終えて、
私たちは学校から一駅目で降りて甘味屋さんに向かって歩く。



夕暮れ、

私たちの影も長く、

夕陽もぼんやりときれいに見える。



道の脇にはコデマリの小さな白い花。



ゆらゆら、
と揺れている。



「えーっとね、
本当の住宅街の中なんだ。
これじゃ気づかないってくらいに」





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