明日もいつも通りに、会いましょう。

ゆっくりと振り返る。


でも。



そこに見えたのは、


住宅街の中、

夕暮れから夕闇へ、

揺れるコデマリ、

だけ。




おかしいな…。


まあ、
風とすれ違うって言うのもなんだしね。

気のせいかな。





「どうしたの?
ケーコ!早く、行こう!」


由美子が大きな声で呼ぶ。



「あ、待って。
今、行く!」


私は慌てて返事する。




でも。


それが……たぶん。




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