明日もいつも通りに、会いましょう。


みんないっせいにこっちを見る。


そりゃ、そうだろう。

っていうか特に女子。



えーっと…。
その、別に。



「伊藤さんと知り合いなの?」


不思議な顔をして先生が彼に尋ねる。


「ええ、そうですね」



「そうなの?
伊藤さん?」


今度は先生が私の方を見て聞く。


けど。

知ってるとか知らないとか、

昨日、会ったばかりでそういうのはまた違うかと…。



「いえ…、えーっと…」


しどろもどろになりながら、
彼の方を見ると私の方を笑顔でじっと見ている。



どき。

笑顔が眩しくてクラクラするんですけど。


なんかもう、
そんな風に見られたら。


「……」


言葉が出ません、はい。


「…じゃあ、そうね、
伊藤さん、席を窓側に移動してもらって…。
そしたらその隣が空くから…」


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