明日もいつも通りに、会いましょう。

「まだ知ってる。
吹奏楽は中学のころからで担当はトランペット、
家族は両親と…」


「わーーっ!!!」


思わず大声が出る。


一斉にまたみんながこちらを向く。


わ、わ、わ…。

恥ずかしいっ。


「ごめんなさい…」


小さくうつむいて周りに謝る…、


でも。


どうして?
どうして私のこと、
そんなに知ってるの。




「…じゃあ、伊藤さん?
彼のまだ揃っていない授業の教科書は見てせあげてね?」


「えっ?
あ、は…はいっ!」


先生の呼びかけに顔をあげて
慌てて返事する。



「よろしく、
ヒロコ」



「えっ!!
あ…うん…」


今度は中村くんに言われて驚きながら、
返事する。



< 50 / 346 >

この作品をシェア

pagetop