明日もいつも通りに、会いましょう。
「まだ知ってる。
吹奏楽は中学のころからで担当はトランペット、
家族は両親と…」
「わーーっ!!!」
思わず大声が出る。
一斉にまたみんながこちらを向く。
わ、わ、わ…。
恥ずかしいっ。
「ごめんなさい…」
小さくうつむいて周りに謝る…、
でも。
どうして?
どうして私のこと、
そんなに知ってるの。
「…じゃあ、伊藤さん?
彼のまだ揃っていない授業の教科書は見てせあげてね?」
「えっ?
あ、は…はいっ!」
先生の呼びかけに顔をあげて
慌てて返事する。
「よろしく、
ヒロコ」
「えっ!!
あ…うん…」
今度は中村くんに言われて驚きながら、
返事する。