明日もいつも通りに、会いましょう。
でもどうしてこれを私が持ってること、
知ってるの?
ほかにも私のこと、
たくさん、
知ってるし。
どうして?
優秀なひとは私みたいな凡人のすべてがわかってしまうわけ?
いやいや、
そういうのってまた別だろう。
私が不思議な顔をしていると彼は私の思ってることを感じ取ったのだろう、
「わかってしまうんだ」
そう言って寂しそうに笑った。
その表情見たら、
なんだかさっきのことも含めて全部、
それ以上聞けなくて。
私も黙ってしまった。