ほんとに、スキ?
家に帰る気にはなれず、
近くの公園のベンチへ腰を下ろした。
辛くて、悲しくて、
……悔しくて。
この怒りを、
この苦しみを、
この辛さを。
誰かにわかってほしい。
……でも、
誰にも話せない。
そう思いながら、
涙をこぼしたその時。
♪~♪~♪~
音楽が流れてきた。
「電話……」
私のケータイの音楽だった。
タイミング悪いな。
誰だろう……
なんて思いながらケータイの画面を見ると
“垣谷 飛沫”
と表示されていた。
「飛沫……」
こんなに弱った私には、
頼るには十分な存在。
私は迷わず電話に出た。