ほんとに、スキ?
「絶対行くって言ったって、あたしの居場所、わかんないでしょ……」
やっぱり飛沫に頼るのは申し訳ない気がして私がそう言うと、
「俺を誰だと思ってんだ?
心配すんな。ぜってー見つけっから。」
飛沫は、
高校生になって
一段と大人になった気がする。
暫く会わないうちに
どんどん成長してるな……
「実冬!!!」
少し遠くで私を呼ぶ声がした。
少し遅れて、
電話口からも。
「……飛沫!!!」
私は思わず走り出す。
そして迷うことなく飛沫に抱きついた。
「……ありがと。飛沫…
少しだけ、こうさせて?」
「泣きたいだけ泣けばいい。
その分後から俺が笑わせてやる!!!」
そう言いながら、私をぎゅっと抱きしめてくれる飛沫。