ほんとに、スキ?


「……れにしろよ。」


え……?


いま、何て……



「……だから、俺のこと好きになれって言ってんの。」


そう言った愁くんの顔は、

ほんのり赤く染まっていた。




「あ、あの……えと……」


驚きすぎて言葉に詰まる私をよそに、

「実冬、返事は?」



なんて意地悪な顔で聞いてくる。




「は、はい。」


思わずそう言った自分に

自分で驚いた。













< 234 / 274 >

この作品をシェア

pagetop