ほんとに、スキ?
「お前、自分がしてることが
どんだけ最低かわかってんのか?」
最低……か。
それもそうだよね。
「わかってるよ。……だけど、これが私にとって、幸せになれる道なの。」
私は真っ直ぐに飛沫の目を見て
そう言った。
「正気かよ。
……俺、お前のこと見損なった。」
それだけ言うと
1度も目をあわせることなく、
私の横を通りすぎていった。
飛沫とはもう
関わることもなくなるだろう。
最後がこんな感じって
なんか寂しいけど
これは私が選んだことだから。
「ごめんね、飛沫……ありがと。」
過ぎ去っていく飛沫の背中に
私はそう呟いた。
どうか、
どうか飛沫が幸せでいられますように。