【完】とろける☆かぼちゃプリン
器用に櫛をつかって髪を結い上げていくその表情にいままでの迷いがないようにみえた。
「ヨウちゃんの時はまだ幼馴染みの延長上だってさっきもいったでしょ?
でも星くんのお陰でヨウちゃんが私を好きになってくれた気持ちもわかるんだ。
誰かのために何かしてあげたいってそんな簡単なことじゃなかったんだって……。」
そう言いきった梓さんは凄く穏やかな笑みをうかべた。
「星くんを好きになって初めて自分でも何かやりたいって気持ちになった。
ただ……それは、叶うことがないのはわかってる。
だから……ヨウちゃんとヨリを戻すって言う気持ちには今はなれないんだ。」