明日はアシタの風が吹く~第五話~

ちっとも言うことを聞いてくれない……犬に芸を仕込むには、どうしたらいいんだろう?


その時、モヤシ男さんがアバラを押さえながら、ある提案をしてくれた。


「芸を仕込む時には、普通、エサをちらつかせながらやるんじゃないんですか?」


そうだ!確かTVで、そんな様子を観た事があるぞ!


「そうかぁ…うっかりしてたな…エサ持って来なかったよ。」


困り果てた俺の顔を見て、モヤシ男さんは優しく微笑んだ。


「大丈夫ですよ、モヒカン男さん♪エサなら有りますから♪」


「えっ!モヤシ男さん、犬のエサ持って来たんですか?」


さすがはモヤシ男さん♪抜かりがない。





「モヤシ団子です♪」


「そんなもん犬が食うかっ!」



ガツ!ガツ!
「アホアホーン♪」



食ってるし……


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