キスはカシオレ味



通話ボタンを押そうとする手を、先輩の手が掴んだ。

どうしたんですか。


そう言おうとした私の声は、先輩の口の中に消えた。


着信音が鳴り響くなか、先輩は私の唇を奪う。


「俺にしなって。」


真剣な先輩の目に捕らえられてどきっとするのは、お酒のせいなんかじゃない。
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