アタシは見てしまった。
「あ、奈々ちゃんおはよー。」
「おー!おはよー。」
適当に挨拶をして席に座ると
クラスの女の子達が話しかけてきた。
「奈々ちゃん!」
「ど、どうしたの?」
みんなの興奮した顔が近づいて来て
少し後ずさりしてしまった。
「昨日一星くんと
手繋いで帰ったって本当なの?」
「あ、うん。本当だよ。」
その事かと安心し笑顔を返した。
「「キャーーー!」」
いちいちみんなが顔を合わせて
甲高い声を出すから
正直イライラした。