アタシは見てしまった。


いつも通りの帰り道。

あたしと一星は歩いて

家まで帰る。


「今日も一星の家行きたい。」


「んー…今日は無理。」


「なんでよ……。」



毎日のように一星の家に行くのに

たまに断られることがある。



あたしがブスっとすると

毎回一星は決まってこう言う。




「明日はいいから、な?」



笑ってあたしの髪をぐしゃぐしゃする。



「もう、髪ぐしゃぐしゃになった!」



わざと怒るけどそんなの嘘。

ほんとは嬉しくてたまらないんだ。





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