アタシは見てしまった。
二階へと上がり
短パンとTシャツという
ラフな格好に着替えて
あたしはまた一階に降りた。
「これ、ケーキだから。
絶対に転んだりしないでよ。」
「お隣だよ?
転ぶわけないじゃん。」
お母さんからケーキが入っている
真っ白な箱を受け取り
家を出ると
美代子ちゃんも慌てて出てきた。
「あ、美代子ちゃん!
これお母さんが焼いたケーキだよ」
「奈々!お届けありがたいんだけど
あたし今から出かけるから
鍵あけてるから入って
ケーキ冷蔵庫の中入れといて!」
「わかったー。」
「ありがとうね!
後は好きなだけ遊んでってね!」
笑顔で言うと小走りで
去っていった。