アタシは見てしまった。



二階へと上がり

短パンとTシャツという

ラフな格好に着替えて

あたしはまた一階に降りた。




「これ、ケーキだから。

絶対に転んだりしないでよ。」


「お隣だよ?

転ぶわけないじゃん。」



お母さんからケーキが入っている

真っ白な箱を受け取り

家を出ると

美代子ちゃんも慌てて出てきた。



「あ、美代子ちゃん!

これお母さんが焼いたケーキだよ」



「奈々!お届けありがたいんだけど

あたし今から出かけるから

鍵あけてるから入って

ケーキ冷蔵庫の中入れといて!」




「わかったー。」



「ありがとうね!

後は好きなだけ遊んでってね!」



笑顔で言うと小走りで

去っていった。






< 5 / 117 >

この作品をシェア

pagetop