アタシは見てしまった。




2人は驚いたように

こっちを向いた。



「…………………な…な?」



平気であたしの名前を呼ぶ一星に

ムカついたけど、それよりも

妹の一花《イチカ》を隠すようにする姿が


……………一番腹立たしく感じた。






「何?」


後からあれは一花じゃなかったと

言われるかもしれないから

ベッドまで近付いて


真っ裸の一花と目を合わせた。



「……やっ…恥ずかしい………。」



手で体を覆うような形にする一花が

うざくて仕方なかった。



「ちょっと部屋の外で待ってて?」


あたしは一星の言う事を

お利口に聞けるような子じゃない……。







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