最愛
「おめでとう、って言うべき?」
「・・・・・・・・普通はね」
藍は私の話を黙って聞いてくれた。
「でも意外だなぁ」
「本当。まさか赤ちゃんができちゃうなんて」
「違うわよ」
藍が私の言葉を否定する。
「アタシが驚いてるのは子どもができたっていう結果じゃなくて、ゆりと夏樹くんがヤッてたっていう過程。あんたたちはそういう関係じゃないって思ってたけど、結局は男と女なのね」
「え゛っっ」
藍のストレートな言い方に顔が赤くなる。
「なに、一度や二度じゃないでしょ?そんな赤くならなくても」
「・・・・・・」
「えっ、その反応・・・・・・まさか1回でできちゃったの?」
コクン
小さく頷く。
「えっっ。だってゆりのことだから初めてだよね?初めの1回でできちゃったの?!」
藍があんぐりする。