最愛


「夏樹には言わないのに、うちには言いに来たんだ?」

「赤ちゃんは、私だけのものじゃないってお母さんが」

「香織さんらしいね。じゃあ1人で産んで育てるつもりなんだ?」

「そのつもりです」

ガチャ

「ゆりちゃん、今のどういうことだ?」

突然ドアが開いておじさんが入ってくる。

うしろにはおばさんがいた。

「おじさん、おばさん・・・・・・」



私は2人に全部話した。

妊娠のこと、相手が夏樹だということ、夏樹にはりりさんがいること、夏樹には言わずに産むということ。

2人は黙って私の話を聞いてくれた。

< 46 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop