最愛
「どうして、春ちゃんなんだろ・・・・・」
本当にそばにいてほしいのは夏樹。
ちゃんと自分でもわかってる。
こうなることは初めからわかってて、自分で選んだのに。
やっぱり悲しくなってしまう。
「ごめんな」
春ちゃんが眉を下げて悲しそうな顔をする。
「ごめんなさい・・・・。春ちゃんは何も悪くないのにこんなこと言って」
「そんなに何回も謝らなくていいんだよ?」
やっぱり春ちゃんは優しい。
私はそんな春ちゃんに甘えてしまう。
「おなか、少し目立ってきたな」
「わかる?元気に成長してるんだよ。ってまだ全然実感ないんだけど」
ここに、新しい命があるなんて。