最愛


藍ちゃんの口から出たのは、俺が全く予想してなかった言葉だった。

「えっ・・・・・?」

「だから、ゆり・・・・妊娠したのよ」

妊娠?

俺は何も考えられなかった。

けれど体は勝手に動いていた。

「ちょっと、夏樹くんっ?!どこ行くのよ?!」

藍ちゃんに腕を捕まれる。

「ゆりのとこだよ!」

それを振り払って俺は走り出した。

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