...
「そんなの、思い込みだよっ」
『んー、思い込みじゃないと思うけどなぁ。
あたしの勘、鋭いし♪』
確かに、△の勘の鋭さは、認める。
この前も~~~~~~~
でも……
『“好きかはわからない”なんて
臆病にならないで、
自分から積極的にがんばってみたら?』
△はきっと、心配してるんだ。
夏休みに、△の家でお泊りしたとき、
“忘れられない人がいる”
って、ボソっとだけど、
あたしが言ったから。
喋り下手なあたしと違って、
△はテレビのこととか、
彼氏のこととか、
いろんな話をしてくれて。
他愛のない話には
あたしもちゃんと応答した。
でも、忘れられない、
あの話だけは…、
どうしても答えられなかった。
だから恋バナは苦手だった。
△もそれに気づいてからは、
深く聞いてこなかった。
苦手な理由だけでも
「…来年も同じクラスだったら、
がんばろうか考える…。」