...
高2、春。




『好き』


抱きしめられていて、
相手の顔は見えない。


でも、いつもの、
すごく落ち着く、このぬくもり。


あたしも、感覚を確かめるように、
相手の体に手を回す。



――あなたは誰?





『待ってるから。
どんな世界に行っても。』



「待ってて!絶対、あたしがっ―――」



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