【祝M氏企画参加作品】神-降臨
「あっ、神様。良かったら肉まん食べます?あったかいですよ」
「おう、すまんね。ちょうど小腹が空いていたところなんだよ」
神様は、男が差し出した肉まんを手に取ると嬉しそうにかぶりついた。
「じゃ、僕はこれで」
男は神様に肉まんを渡すと、素っ気なくその場を去ろうとしていた。
この状況で、よくそれだけ冷静に振る舞えるものだと感心してしまう。
「ちょ、ちょっと待ちなよ
ベイビー!」
「誰がベイビーだっ!」
振り向きざま突っ込む男に対し、神様は話しかけた。
「お前さん、今日誕生日じゃないのか?」
「へっ?」
今日1月8日は、偶然にもこの男の誕生日であった。
「どうしてそんな事……」
「知っているさ。神様だからな♪
そうだ……お前さんの誕生日祝いとさっきの肉まんのお礼も兼ねて、何か一つお前さんの願いを叶えてやろう!」
「えっ!マジっすか!」
思ってもみなかった、神様からのサプライズ誕生日プレゼント!
男はとても喜んだ。
「さあ、何がいい?叶えられる願いは一つだけじゃぞ」
「じゃあ、世界征服で」
「悪の大王かっ!」
男の願いはあまりに危険な為、却下された。
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