【完】素直になれよ。
――――――――――――......
展開が急すぎてついていけないんですけど......。
「なに突っ立ってんだよ。入れ。」
「...いや......でも...」
「恥ずかしがってんの?」
私の顔を覗いてクスッと笑う織川。
「は......入ればいいんでしょ!」
私はローファーを脱いで玄関に上がり、しゃがんで靴を揃えた。
そう、ここは織川の家。
住宅街に並ぶオシャレな一軒家のひとつが、その織川の家だった。
「適当に座って。」
「......。」
リビングに入ると
淡い色のソファがあったので
私はそこに腰掛けることにした。
織川はキッチンでお茶を入れている。
息切れはもうおさまったはずなのに、
まだ心臓が鳴りやまない。
むしろ、さっきよりも......。