【完】素直になれよ。
ガラッ―――――――――――――
全速力で走って
その勢いで保健室の扉を思いきり開いた。
長方形の長い机を囲んで
男女構わず
20人くらいの生徒がイスに座っている。
「はい、遅刻ー。」
その言ってその机に手をついて
ふわっと優しく笑うその人は
保健医の桜井先生。
この学校では一番若くてかっこよくて優しいと評判の
男女構わず人気の先生だ。
男嫌いな私でも
この人のことは嫌いじゃない。
「......すいません。」
桜井先生に小さく
ぺこりと頭を下げた。
「それじゃあ、始めようか」
私が他の生徒と同じように
席に着いたのを確認すると
先生は白衣を整えて言った。