【完】素直になれよ。






誤解...って...?



「2人は、恋人同士じゃ...ないんですか?」


私がそう聞くと、
ハンドルを握りながら美優さんはクスッと笑った。




「やっぱり誤解してる。」


「え?」


「あのね衿華ちゃん。私、こう見えても20歳の社会人なんだよー?」


「は...はたち?!」



思わず大きな声で聞き返してしまった。



だって...美優さん、何処からどう見ても...


「高校生に見える?」


赤信号で止まるのと同時に、
くいっと口角を持ち上げて私に笑いかける。




コクコクと頷く私に、美優さんは言った。





「高卒で社会人2年目。織川美優です♪」




< 142 / 399 >

この作品をシェア

pagetop