【完】素直になれよ。
「ねー結斗さ、衿華ちゃんのことどう思ってんの?」
…なんだよいきなり。
ソファに座ってる俺は台所に立つ美優を見上げて睨みつけた。
「ほら、だってご飯だって作ってもらってるしさ〜」
そういいながら久留米が作ったルーが入った鍋の中身を覗いた。
「…べつに……」
「だってさ、あんたこの時間になっても"まだ腹減らない"とか言って私と一緒に食べないじゃん。」
「……しゃーねーだろ…」
だって……
「え?なに?聞こえない。」
あいつが……
笑ったりするから。
「……誤魔化すにはこれしかなかったんだよ」