【完】素直になれよ。
翌日______……。
いつもと同じように学校に登校し、
教室の扉を開く。
ガラッ。
「あ!結斗くん!!おはよ〜」
扉の近くにたかっていた女子の一人が、俺にそう話しかけた。
「あー…はよ。」
「「……え?」」
相手の顔も見ずに
俺が適当に挨拶を返すと、
周りの女子…男子たちの視線が俺に集中する。
まー無理もないか。
いままでだったら確実に
『おはよう』なんて言いながら柄にもない笑顔をひっつけていた。
それがこの変わりようだ。
「結斗くん…なんかあったの?…」
席に着いた俺の元に女子たちが一斉に集まる。
「なにかってなに?」
上目遣いで睨みつけるように女子を見上げると、
少し女子の肩がビクついた。
「い…嫌なこととか!!」
「嫌なこと?ねーよそんなん。」
むしろいまの俺はどちらかというと機嫌はいい方だけど。