【完】素直になれよ。
『大嫌い』―――――――――
プール掃除のときに言われた言葉を思い出す。
けど今...目の前にいる久留米は...
「ねぇ...織川?」
久留米の声で我に返る俺。
「...話してみろよ。俺に。」
コクンと頷く久留米は
ゆっくりと口を開いて、話を始めた。
「今日さ...バスが遅れて......今さっきここに着いたんだ。
それで...いつも通り......上履きを履こうと思って、取りだそうとしたんだよ。
そうしたらさ...」
そう言いながら久留米は
横にある下駄箱から上履きをつまみだした。