【完】素直になれよ。
じゃあどうして振り払わない?…
大体…なに簡単に受け入れてんだよ。
触らせてんだよ…。
俺以外に隙なんて…見せてんじゃねーよ…っ。
俺はぐっと歯を食いしばる。
お前にキスしていいのは…俺だけだろ……。
無意識に俺の頭はそんなことを考えていた。
お前が笑うと理性が保てない。
潤った大きな瞳で見上げられたらそのままお前の全部を奪いたくなる。
ずっと……我慢してきた。
なのに______っ……。
やがてキスが終わり、久留米は俺たちがいない方に向かって走り出した。
東堂はゆっくりとこっちに視線を向けた。
「てめ…っ!」
俺は東堂の元へ走って向かい、胸ぐらをつかんでいた。