【完】素直になれよ。






その瞬間、ボンッボンッとまるで火がついたように頬が熱くなっていくのを感じた。




「...な、なに言ってんの?わけわかんない......。」



「お前のこと考えてたら...話しかけられて、冷たくあしらったみたいな感じになったんだよ......。」



視線を持ち上げて織川の背中に向ける。



顔、見えないのに、照れてるんだってことがそこからでも伝わってくる。





「なんでよ......」



なんでそんなこと言うの...?




「私のことなんて...その辺の女の子と一緒なんでしょ?!」



ハッ......。


言ってから私は口を手で覆った。





こんなこと...言うつもりじゃなかった。






でも知りたい。知りたいの、織川。



私は、あんたにとってなんなのか。





< 295 / 399 >

この作品をシェア

pagetop