【完】素直になれよ。




うわ…。

周りの女の子めっちゃ見てる…。



だけど少し安心した。


私には紗希や先生がついててくれる。



そんなときチャイムが呑気に鳴り響くと、

周りにいた女の子たちもゾロゾロと自分の教室に向かい始めた。



織川のときもすごいと思ったけど…先生も人気あるんだな…。



「じゃあ衿華ちゃん。今日の放課後、保健室おいで。」


「え?」


「じっくり話聞いてあげるから。ね?」



でた。先生の天使のスマイル。


これをされたら私は、頷くしかないんだ。



「よし!じゃ、一日頑張れよ!」


「はーい。じゃーね、せんせ。」



私は前に向き直って、廊下を歩く。



先生と、話せてよかったなー…。



自然と天使のスマイルが移っていた私は、

こっそりとそんなことを考えていた。



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